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持ってきた服の中では高価な部類に入るシャツを洗濯機で洗ったら、つんつくつんに縮んだ。日本では洗濯機で洗っていたのに、ドイツ製洗濯機はそんなに強力なのか。シャツの表示を見ると、確かに「洗濯機の使用は避けてください」とある。ほかにもあるんだな、洗濯機禁止のシャツが。というわけで、初めてドライクリーニングの店へ。
2枚、2500円。高いよねえ。明日の正午過ぎにはできるという。「急いでないから、ゆっくりでいいから、安くならないのか」というと、それが通常のコースで、「特急」ではないという。と言っても、うまく言いくるめられたんじゃないかという疑念が渦を巻く。会計をして店を出てから、店のガラスに顔をくっつけて、クリーニングを終えて店内に掛かっている� ��かの客のシャツのクリーニング価格を調査。同じくらいか、それ以上の値段だ。言いくるめられたわけではない、と自分を納得させる。
クリーニング伝票には、シャツのブランド、形状、色などがコンピューターで打ち出されている。あの短い時間で、たいしたもんだ。でも、「急行」の略のような綴りが…。「急行、ではない」と書いてあるような気もする。どっちなんだ?
国立歴史博物館へ。18世紀初めのピョートル一世のそりに歴史を感じる。1908年に複製されたというエカテリーナ二世と宮廷内の様子を模した像は、無彩色のリヤドロのようで美しい。帰り際に日本語のオーディオガイドがあることを発見。
トゥヴェルスカヤ通りから脇に入るカメルゲルスキー横町には各国料理の店が並ぶ。中華料理店「� �レーヴニィ・キターイ」で昆布サラダと水ギョーザ。これよこれ、このごま油。その香りと味に、一息つく。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
シャツ2枚クリーニング代 500P
国立歴史博物館入場料(学生料金) 80P
中華料理店で昆布サラダと水ギョーザなど 200P
スーパーでバナナ2本 13.19P
同 みかん3個 15.48P
同 ミネラルウオーター(500ml) 8.8P
ショッピングセンターで野菜焼きパスタとコーラ 214P
コメルサント 16P
無性にポテトチップスを食べたくなってスーパーへ。カルビーはなくても、あの筒型の万国共通のポテチはあるだろう、と思ったら、ない。別のスーパーにはあったのに。売り場を占拠しているのは「Lay's」というブランドの袋入りポテチ。ロシア語ではないので、どこかの国のメーカーなのだろう。うすしお味はどれなのか。ない。のりしおも当然ない。あったのは3種類。「サワークリームと青物野菜味」「長ネギ味」「カニ味」。んー…。
「サワークリーム-」をよく見ようと袋を引っ張ったら封が開いてしまい、買わざるを得ないハメに。どうせなら、と、3種類とも買ってみた。「カニ味」がコンソメ味にも似て、安心感のある味。「長ネギ味」はこれもありかな、という新鮮さが魅力。「サワークリー� �と青物野菜味」は、サワークリームの酸味があまりに微妙。
ポテチの袋の帯に印刷されている写真によると、多分、デジタルカメラかパソコンのフラッシュメモリーがあたるキャンペーンを実施中。「青ネギ味」の袋に、「2つとない番号」とロシア語で添え書きされた番号を太字で印刷した紙が入っていた。なにかが当たっている予感。でも、携帯電話のサイトでどったらこったらと書いてあって、手に負えない。結果は後日。
急に寒くなった。大学構内でバスを待つ間、体が冷えた。真冬用のコートをモスクワで買おうと思ったが、これというものがまだ見つからない。とりあえずは日本から送ってもらうことにした。何日かかるだろう? これまた結果は後日。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
学食でライス、サラダ、鶏肉の竜田揚げなどランチ 169P
バス回数券(5回) 70P
コメルサント 16P
クレムリン近くにギターをメーンとした楽器店2店を発見。主流はガットギター、スペイン製。安いものもあるが、まあ6万円から十数万円までというところ。安価なギターではチェコ、ルーマニア、ブルガリア製などがある。ガットギターはもちろんだが、フォーク、アコースティックギターは中国製、韓国製が多い。インドネシア製もある。値段はピンキリ。サンクト・ペテルブルク製7500円って、本当に鳴るの?
YAMAHAのギターが、店のショーウインドーに。高級品の証なの? でも、表面が割れて木地が見えている。放置されているという印象もなくはない。店内のショーケースにビートルズの写真と年代物のギター。表面のサインは「John Lennon」と読める。本物? 弦は1セットお� �むね1200円から。
客と従業員がギターの試し弾きをしている。ガットもフォークもエレキも。街角でギターを弾いて歌っている若者はいるが、じっくりとギターの音を聴くのは久しぶり。しびれた。
チック・コリアがモスクワで公演。なぜモスクワでジャズを聴かなければならないのか説明できず、会場行きを見送る。
朝、キオスクで新聞コメルサントと、週間テレビプログラムが載ったコムソモリスカヤ・プラウダを買う。きのうの新聞より安いじゃないか。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
ロシア料理店でペリメニとボルシチなど 200P
コメルサントとコムソモリスカヤプラウダ 25P
マックカフェでホットチョコレート 85P
東京で言えば新宿御苑。モスクワ郊外、クレムリンの南側のモスクワ川沿いに広がる自然公園カローメンスコエを散策する。歴代の皇帝が別荘を構えた地。ヴォズネセーニエ教会(1532年)は世界文化遺産。カザン聖母教会(1650年)やピョートル1世の小屋(1702年)など歴史的な建物も見応えがあるが、それ以上に、静かな緑の中を歩く穏やかさがいい。
樹木の種類はよく分からない。だが、ポプラのような木が青空に向かって立ち上がり、ミズナラのような木が森をつくる。きれいな楓の落ち葉を集めて歩く親子連れがいる。アノラックを着た赤ちゃんが、若いパパとママと芝生の上でボール遊びをしている。観光馬車がゆっくりと行く。
モスクワに来て最初の週末、どこへ出かけたらいいかとロ� ��ア人に聞いたら、薦めてくれたのがカローメンスコエだった。そのときはモスクワ中心部からやや距離があること、天気が良くなかったことなどで見送ったが、モスクワっ子自慢の自然公園、むべなるかな。
トゥヴェルスカヤ通りに「Wi-Fi Zone」と書いたカフェがあったので、マックカフェと同じく当然無料と思って入ったら、有料。近所のスーパーで一週間のテレビプログラムが載った新聞の中で一番安い新聞を買ったら、情報量が少なくて使えない。世間は私を鍛えてくれる。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
カフェでエクレアとグレープフルーツジュース 280P
同 Wi-Fi利用料(2時間分のカード) 50P
鶏のシャシリクやトマトスープ、サラダなど 320P
絵葉書6枚 90P
切手 200P
トマトジュース(200ml) 8.35P
ミネラルウオーター(600ml) 19P
新聞トゥルード7 10P
コンセルヴァトーリヤと呼ばれるチャイコフスキー記念モスクワ音楽院大ホールの昼間のオペラを聴きに行ったが売り切れ。またか。しょうがないのでヴァイオリニスト庄司紗矢香の11月3日のコンサートチケットを買う。チケット売り場で「一番安いチケットを」と伝えたら、最後列近くとはいえ、日本円換算で750円。安すぎる。
音楽院にはホールが3つある。そのうち、ラフマニノフ・ホールの今夜の催しが6時から入場自由、8時からも入場自由とポスターに書いてある。「マスタークラスの…」と書いてあるから、マスターの学生の発表会か。8時からは「プロフェッサー…」と1人だけ名前が書いてあるから、教授のピアニストか。とにかく、6時に戻ってこよう、と決めて、街をぶらつく。
ラフマ� ��ノフ・ホール、午後6時。4列目中央に陣取ったが、雰囲気が変。教授陣十数人がずらりと並んで、あいさつして、若い学生から質問を受けている。質問者の若さからすると、入学者向けのオリエンテーションかもしれない。そのうち演奏が始まるだろうと思ったら延々1時間40分。8時からコンサート。ロビーには出演者のボリス・テブリンのCD。ジャケットには、あら? さきほど最初にあいさつした学部長のような人じゃないの。肩書きは「指揮者」。なんなんだ?
つまりは有名な合唱の指揮者らしい。で、指導しているマスタークラスの学生の発表会。プログラムに「コーラスの夕べ」とあった。がってんがってん。ホールは280席、客席に傾斜はない。内装は西欧の美術館のよう。窓もある。夜の帳が自然の暗幕と� ��り、その窓は室内のシャンデリアを映し出す。雰囲気満点。合唱団は女性24人、男性16人の計40人。基本はアカペラだが、ミュージカル仕立ての演出あり、国際コンクール入賞のソプラノ歌手スベトラーナ・アブザロヴァのゲスト出演あり。ピアノも交え、ピアソラの「プリマヴェーラ・ポルテナ」と「リベルタンゴ」では、これまた国際コンクール入賞のミハイル・ブルラコフのアコーディオン(バヤンと言うらしい)も登場。本編ラストはミュージカル「キャッツ」からのおなじみのナンバー。多少粗っぽいが、若さの勢い。堪能、喝采。
指差しをせずに、言葉だけで食事の注文をしてみようと、学食のような形式のレストランへ。「豚肉1つ? 2つ?」と聞くので、「2つ」と答えたら、1つ2個入りで4個も入って� ��た。レジで「それは?」と聞かれ、「きょうのスープ」と答えたら、まだなにか言っているので「きょうのスープはサワークリーム入り」と答えたら、「それじゃなくてこれよ」と、店員がサラダの皿を指差した。
地下鉄の排気口から吹き出してくる風は温かい。犬がよく、排気口に寝そべっている。きょうは人が寝そべっていた。それも複数の地域で。
きょうで夏時間終了。「28日午前2時に時計の針を1時間戻してください」と新聞に書いてある。日本との時差は1時間広がって6時間になる。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
庄司紗也香のコンサートチケット 150P
サフランライスやスープ、トマトジュースなどランチ 393.5P
ノート5冊 80P
カフェでプーアール茶 125P
コンサート会場でボリス・テブリンのCD2枚組 150P
函館という文字が、やけに懐かしい。今年オープンしたモスクワ最大級の商業施設ロッテ・プラザの食料品売り場で、函館は五島軒のカレーに遭遇。レトルト1袋約1700円。おお、北見のハッカ飴もある。ビールは、エリセーエフスキーにもあった黒ラベル、スーパードライに加え、エビス、発泡酒の北海道生搾りも。同じサッポロビールなのに、ビールの黒ラベルより発泡酒の北海道生搾りのほうが高いのはなぜ?
同じフロアに、ついに回転寿司を発見。「すし曜日」という店名。カウンターではロシア人らしき女性二人組が食べていた。一皿1000円から? 回転寿司というシステムだけ導入して、コンセプトは導入しなかった、ということか。
いつもペットボトルの水を持ち歩く。スーパーに入るときは� ��にしまうようにしていたが、忘れてコートのポケットに入れたままロッテ・プラザの食料品売り場へ。売り場を出たところで警備員が声をかけてきた。「そのボトルは何か」。すらりとロシア語で出たね、「家の近くのスーパーで買ったんだ」。飲みかけだったこともあると思うが、すんなり解放してくれた。おお、なかなかやるじゃない、私も。
ロシア政府が来年1月末までパンや牛乳、卵など主要食料品の値上げ凍結を指示したという記事がきのうのコメルサントに載っていた。なのに、1週間ご無沙汰だったショッピングセンターの食堂の野菜焼きパスタが169ルーブルから179ルーブルに10ルーブル値上がりしていた。インフレおそるべし。
イタリア人のカルロは4週間の留学を終えた。最後のレッスンでは、カ ルロが買ってきたケーキをみんなで食べた。留学の初期をなんの不安もなく乗り切れたのは、カルロの存在が大きい。大学の食堂でカルロとラグビーの話をするのは楽しかった。ナイスガイ、カルロ、ありがとう。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
絵葉書3枚 45P
野菜焼きパスタとミネラルウオーター 209P
「武士道とはなにか」。レッスン中にロシア語の先生が聞いてきた。えー、武士とはですねえ、切腹とは、潔さとは、新渡戸稲造とは、などといろいろ考えて説明する言葉を、先生はニヤニヤ笑って聞いている。渾身の説明を終えたら、先生曰く「簡単なことさ、日本のコーヒーだよ」。なぬ? メード・イン・ジャパンの「武士道」という日本のインスタントコーヒーが売られているという。
それを初めて確認したのが、1901年開業、モスクワ一の高級食料品店といわれる「エリセーエフスキー」。ホームステイ先の近所にある高級スーパー「ストックマン」と「シジモイ・コンティネント」は、日本で言えば紀伊国屋かクイーンズ伊勢丹だが、「エリセーエフスキー」は貴族が買い物していても違和感を覚えない� �あろうほど雰囲気のある内装と照明。日本にはない店の造りだ。
インスタントコーヒーの棚に日本語表示のネスカフェ、マキシム。かつ「武士道」。確かに、メード・イン・・・スイス! 日本の食品はほかにもあって、味噌、醤油は言うに及ばず、そば、うどん、そうめん、エバラ焼き肉のたれ、オタフクのとんかつソース、ミツカンすし酢と米酢、金印わさび、ビールの黒ラベルとスーパードライも。コーヒー豆もなぜかある。
帰国時の航空券を予約する。12月31日発、日本到着は1月1日。空の上で年を越す。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
学食でスープやライス、煮たサケなどランチ 96.9P
コメルサント 16P
マックカフェでラテ 95P
グリンカ(1804-1857)は「ロシア国民音楽の父」と言われている。って、全然知らなかった。チャイコフスキーやラフマニノフだけじゃないんだね、ロシアは。そのグリンカの名前を冠したグリンカ中央音楽博物館は、世界の楽器や、ロシアの代表的な音楽家の自筆の楽譜など各種資料を収蔵している。小学校低学年とおぼしき子供たち十数人も見学に来ていた。まだ小さいのに、ちゃんと格変化させてロシア語をしゃべっているところがエライ。
1700年代のギターや1500年代のピアノの前身も興味深いが、ロシアの楽器と言えばバラライカ。バラライカにも大小あり、低音専門のバラライカや高音部を受け持つバラライカがあるようだ。バラライカを部品にばらした展示もある。世界各国の楽器の展� �は、さすがに中央アジアやウクライナなど旧ソ連各国の楽器が手厚い。日本からは、尺八、琴、三味線、太鼓、鈴、龍笛が展示されているが、この三味線。しみがにじんでぼろぼろ。だれか寄贈してくれないものか。アイヌ民族のトンコリやムックリ、沖縄の蛇皮線は展示されていない。
ロシアの音楽家の展示室。客はほかにいない。暇を持て余していると思われる学芸員のようなおばさんが近づいてきて説明してくれる。なにか答えなきゃいけないと思って、おばさんが「ムソルグスキー」と言ったので、「ああ、展覧会の絵の」と言ったら、そのおばさんの、なんとうれしそうなこと。しゃべる量とスピードが倍になった。おばさんはここが見所というところをどんどん案内してくれる。ロシア語の勉強にもなるし、ありがたい� �でも、もう少しゆっくり見たかった。
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<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
グリンカ中央音楽博物館入館料(学生料金) 25P
カフェでコーヒー 99P
マクドナルドでフィレオフィッシュとオレンジジュース 84P
イタリア料理店で野菜パスタとサラダなど 280P
スーパーでミネラルウオーター(600ml) 21P
同 さくらんぼジュース(250ml) 16.5P
コムソモリスカヤ・プラウダ 8P
モスクワ中心部に今年オープンしたうどん屋。店名はロシア語で発音しても「うどん屋さん」。うまい。うどんofうどん、うどんの中のうどん。うどんはこうでなければいけない。わかめうどん、おにぎり、サラダのセットで日本円で800円弱。しかも、ほうじ茶無料。
うどんの汁のだしが、泣かせるじゃないの。サラダのドレッシングが泣かせるじゃないの。おにぎりがおにぎりらしいじゃないの。おにぎりについているキュウリの酢の物がうれしいじゃないの。テーブルに置いてある一味が心をくすぐるじゃないの。
メニューにはカレーライス、カツカレー、カレーうどん、鰻丼…ああ、もう日本の味に困らない。店内で流れていた音楽はB'z。
にわかサッカーファン。欧州チャンピオンズリーグのグ ループGで、ロシアのツェスカとイタリアのインテルがモスクワで対戦。テレビの生中継を見る。午後8時半という遅い時間の試合開始は、ヨーロッパのテレビの放映時間に合わせているのだろうか。インテルのフィーゴって、あのポルトガルのフィーゴかい。クレスポって、あのクレスポかい。それに比べ、ツェスカの選手を一人として知らんぜよ。だが、前半32分、ジョーがゴール前でふわりと浮かせて1-0。後半52分、ツェスカが自陣ゴール前のクリアミス、ボールを受けたクレスポが簡単に決めて1-1。80分、フィーゴの美しいセンタリングをサミュエルがヘディングで決めて1-2。これが決勝点。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
うどんセット 160P
スポーツ新聞 13P
モスクワには地下鉄(メトロ)のほかに、路面電車も、トロリーバスもある。黄色いミニバンのマルシルートカは乗合タクシーと訳されることがあるが、ルートは決まっているのでマイクロバスのさらに小型バージョンという感じか。もちろんバスも、タクシーもあるが、タクシーは日本のようなメーター制はごくわずかで、ほとんど白タク。この場合、乗るときにはまず料金の交渉をしなければならず、たいがいの運転手はふっかけてくるので、面倒らしい。
ホームステイ先の家の近所の駅から大学まではトロリーバスが走っている。どこまで乗っても均一料金。先日、バスに乗って運転手からチケットを買ったら25Pだったが、「バスに乗る前に切符売り場で回数券を買うと安い」と教えられ、その通りにすると1� �当たり14Pだった。車内で買うと高いのは、運転手の手数料という意味合いだろう。
トロリーバスは前乗りで、中または後ろから降りる。乗ったときに回数券をチケットを機械に通す。ガイドブックには切符は下から上に入れると書いてあるが、これまで乗った2回とも、機械の上から差し込む方式だった。車内前方から中央にかけては日本と同じようにお年寄りや子供連れの乗客の優先席があり、そのほかの席でもお年寄りに席を譲る人をよく見かける。
いつも17Pで買っている新聞コメルサントが、家の近所のキオスクで16Pだった。希望小売価格を記載している新聞もあるが、売り値は店によってばらばらだ。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
携帯電話のチャージ 1000P
学食で魚の薫製やジャガイモ、肉などのランチ 135P
バス回数券(5回) 70P
コメルサント 16P
美術館なら、きのうのコンサートのようなチケット売り切れはない、ということで、トレチャコフ美術館の新館へ。先週行った本館とは違って建物自体はなんでもないが、彫刻公園の中という立地がいい。ロシア・アヴァンギャルドから(と書いていてもよく分かっていないのだが)現在まで、20世紀の作品が並ぶ。革命のあとの1920年代の作品は、サッカーの絵でも労働が描かれているかのように見える。喜びや悲しみや感動を、絵で表現したのが画家で、歌で表現するのが歌手で・・・。喫茶店のざくろを描いたアレクサンドル・ボリコフの「Гранатовая чайхана」(1924)の赤い絵の具が印象的。
森を描いた画家シーシキン(1832-1898)の特別展が開催中で、多くの来場者でにぎわって� ��た。トレチャコフのコレクションはもちろん、サンクト・ペテルブルクのロシア美術館やベラルーシの美術館など近隣の美術館から集めた作品群は圧巻。タタールスタン共和国の美術館所蔵の松林の夕景を描いた作品「Вечер всосновом лесу」(1873)がいい。油絵のほか、トレチャコフ美術館所蔵の大量のデッサンが紹介されているが、荒涼とした山に立つ木のすべての枝が雪の重みに耐えている作品「На севере диком・・・」(1890)に、北海道を思う。
会場入口で「チケットを見せて」と係員に言われ、学生料金のチケットを見せると「なぜ学生料金なんだ」と聞かれた。そりゃ、聞きたくなるわなあ。近くにモスクワで最も有名らしい日本料理店「銀乃滝」を発見。鶏レバーのサラダがおいしかっ� �が、期待のチャーシュー麺が・・・。
ラグビーワールドカップはイタリア人カルロのご託宣どおり、南アフリカが15-6でイングランドを破って優勝。緊迫感ある試合だったが、両チームノートライというのがどうにも、ねえ。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
トレチャコフ美術館入場料(新館、学生料金) 150P
日本料理店でチャーシュー麺 195P
同 ご飯 50P
同 鶏レバーサラダ 120P
コムソモリスカヤ・プラウダと土曜日のコメルサント 28P
地下鉄回数券(20回) 250P
クラシックを聴こうかと、チャイコフスキー記念コンサートホールへ。ホールの中にある「カッサ」と呼ばれるチケット売り場の窓口に「きょうのコンサートチケットは売り切れ」らしき言葉が書いてある。一応、聞いて見ると、「ない」と言って、その張り紙を指でさしていた。おお、訳は正解。そういう問題ではなくて、チケットがない。
とぼとぼと出口のドアを開けると、おばあさんが話しかけてきた。「きょうのコンサートチケットがないのかい」と聞くので、「そうです」と言うと、「私は持ってるよ」と来た。おお、モスクワには、こんなおばあちゃんのダフ屋がいるのか。座席表を取り出し、かなり後方の、もしかしたら2階席を指して「ここは850ルーブル(約4250円)」と言うので、「んー、高� �」というと、15列目ぐらいをさして「ここなら1200ルーブル(約6000円)」と言ってきた。こちらはクラシックを聴きたいだけで本日の出演者を知らないし、チケットの定価も知らない。売り切れているということは、出演者は人気があって、このおばあちゃんはチケットを買ったのに都合が悪くなったので空席をつくりたくないというだけの良心的な人かもしれない。チケットも破格の安値かもしれない。でも、その場では、いかんともしがたい。
モスクワの街には、そこかしこに売り子のおばちゃん1人が座れる程度の広さの「カッサ」と呼ばれるキオスクのようなスタンドがあり、劇場やコンサートホールのさまざまなチケットを扱っている。ホールにはチケットがなくても、こういうところにならあるかも、と、� �応、チケットの有無を聞いてみる。おばちゃんは「ぱちぱちぱち」っとパソコンのキーボードをたたいて「ありません」。 えーっ? オンラインでつながってるの? こんな、露店のような、おばちゃんの趣味でやっているようなようなカッサが? ってことは、チケットを探してカッサを歩き回ったところで結果は同じなのか。
コンピューターでつなげば、そりゃ便利よ。でも、「あそこのカッサは芝居が強くてね」「あそこのカッサのおばちゃんに頼み込めばバレエならなんとかしてくれるよ」なんていう、カッサを探す楽しみはないのか。それとも、あのカッサだけが、たまたまコンピューターでつながっていただけなのか。
結局、チケットは入手できず、街歩きに予定を変更。「サンクト・ペテルブルクはヨーロッパ� ��開かれた窓だから街がヨーロッパっぽいけど、モスクワはねえ・・・」という声をよく聞くが、実に風情のある街並みなんですけど。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
ロシア料理チェーン店で魚のスープやポテトなど 235P
ポテトチップス(28グラム入り) 10P
さくらんぼジュース(250ml) 16.5P
街を3分歩けば必ず寿司バーに出くわすと言っていいほど、モスクワには和食の店がチェーン店も含めてたくさんある。中華料理店で和食を出すところもある。スーパーには巻き寿司用の「巻きす」も売っている。ラーメン店はまだ見つけていないが、日本の味には不自由しない・・・とうれしいな。
さて、寿司だ。トンデモ和食があることはかねてから報道されている。日本ではないのだから、寿司のタネにユニークなものがあるとしても、値段が張るとしても、さして驚きはしない。マグロ、サーモン、サバ、ホタテ、ウナギなど、一通りのものはそれなりにある。値段はサーモンの握りが1カン30P(150円程度)、マグロの赤身の握りが1カン70P(350円程度)、みそ汁80P(400円程度)が最低� �インといったところ。ガリもまあ、回転寿司の水準は満たしている。
問題は、わさび。わさびの味ではない。これまで食べたすべての寿司が、なぜか「さび抜き」。これはいったい何なのか。わさびを付けるために、タネをいったん外してシャリの上にわさびを乗せ、タネを置き直す。いかん、寿司という芸術作品が崩れてしまう。わさびを醤油に溶いて食べるのか。といっても、こちらの醤油皿は底が深く、醤油を深さ1センチ以上、なみなみと注いでくる店もある。これでタネに上手に醤油をつけるのは経験が必要。失敗すれば、シャリごと醤油の中に落ち、寿司は原型をとどめない。
つまめば崩れそうな、それでいて崩れないシャリをそっとつまんで、小さな平皿に注いだ醤油をちょんちょんとタネに付けて、おもむろに� ��張る。酢の香り、タネの香り、続いてわさびの香り。柔らかなシャリ、ねっとりとしたタネ、そこにわさびの辛みがつんと鼻に抜けて、シャリの甘みが口の中に広がる、ああ、それが寿司。この芸術を、モスクワ市民に教えてあげたい。
この3日間、ずいぶんと暖かい。雨や雪が続いて、灰色の空が続いていたが、やっぱり青空はいい。ついに日の出が大台を超え、午前8時1分に。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
学食でボルシチ、ライス、サラダなどランチ 138.6P
ショッピングセンターで寿司とみそ汁 303P
キオスクでコメルサント(新聞) 17P
「誰がアンナ・ポリトコフスカヤを殺したのか」「誰がリトヴィネンコを殺したのか」「ロシアの民主主義は本当に民主主義なのか」。きょうのロシア語レッスンは、なかなかに歯ごたえのある内容だった。60歳近いと思われる先生が、どんな質問にもできるだけ平易な言葉で正面から答えようとする。1日のレッスン4時間のうち、いつも3時間半程度はフリートーキング。こちらの知識、見識も問われる。
民主主義とはなにか。資本主義とはなにか。そのお手本となる国が、あるのか、ないのか。ロシアにおいて、社会主義、共産主義は意味を失ったのか。世界ではどうか。そうしたことを考える時間と材料に、いま、恵まれていることに感謝しつつ。
ロシアのプーチン大統領がテレビの生中継で市民と対話し� ��。全国各地とスタジオをカメラで結び、国民が直接大統領に質問した。さらに数日前から、フリーダイヤルでも質問を受け付けていた。チャンネル1とロシアテレビの2局同時放送で、正午からなんと3時間! 日本の首相の記者会見はせいぜい30分程度だろうに。毎年の恒例行事という。レッスンのため、リアルタイムで見ることはできなかったが、夜のテレビで字幕付きで詳しく放送していた。なぜかロシアとは別の国のカザフスタンからの中継での質問もあった。
レッスンは最後の30分程度が文法の指導。習得するためにたくさん宿題が出るし、それをフリートーキングで使えるかどうかを試していく、ということの繰り返し。夏期集中講座で通ったロシア語学校の先生が「文法は家で1人でも勉強できるから」と言って� ��教室ではとにかく話す、聞く、話す、聞く、を繰り返したことを思い出す。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
学食でビーフストロガノフ、サラダ、魚のスープなどのランチ 133.9P
中華料理店で鍋焼きうどん(という料理名) 190P
同 マグロの握り寿司(1カン) 70P
スコッチブライト2個(キッチンスポンジ、靴磨き用に) 107.5P
地下鉄駅でスポーツ新聞 13P
オレンジジュース(200ml) 13.1P
ミネラルウオーター(500ml) 14.99P
モスクワの銀座通りにあたるトゥヴェルスカヤ通りを、ロシアの国旗をはためかせ、国旗の白・青・赤の3色と「РОССИЯ(ロシア語でロシアの意)」との文字をあしらったマフラーを巻いた集団が歩いていた。三色旗をあしらったマフラーや帽子は近所のスーパーマーケットにいつも置いてあって、土産物かと思っていたが、きょうはサッカーのヨーロッパ選手権「EURO2008」の予選Eグループで、ロシアとイングランドの試合がモスクワで行われる日。新聞には「ロシアチームにとって過去2年で最も重要な試合」とある。あのマフラーや帽子は応援団の七つ道具だったわけだ。
EURO2008の本大会は来年、オーストリアとスイスで共同開催される。サッカー好きのロシア語の先生は昨日、「明日はサ� �カーの日である」と、だれも尋ねていないのにつぶやいていた。ロシアにはイタリアの「セリエA」のようなサッカーリーグがあって、連日のように試合結果が報道されている。スポーツ新聞の一面はサッカーの記事が多く、スポーツチャンネルの試合中継の三本柱はサッカー、アイスホッケー、バレーボールだ。
イングランドのオーエンやルーニーの名前は聞いたことがあるが、ロシアの選手を1人として知らない。でも、本日はロシアを応援。先生が「サッカーのある日はフーリガンもいるのでスタジアムには近づかないほうがいい」と言うほど、ロシア人はサッカーに熱くなるらしいので、部屋に早々に帰ってテレビ観戦することにする。チャンネル1が午後6時50分から独占生中継。それに先立って午後6時からテレビ局� �スタジオからの特別番組があり、選手の夫人や女優、元サッカー選手などが出演、ファンと盛り上がっていた。司会者は、ハイな布施明か、あるいは外観が布施明ふうの織田裕二か、といったところ。ちょっと引く。
ロシア現代史博物館を見学した。革命前の帝政時代からプーチン政権の現在まで、ロシア語はよく分からなくても、写真や絵、資料で雰囲気はつかめる。日露戦争の展示室もあった。絵画が当時の風俗を伝える貴重な資料になりうることがよく分かる。特に、昔の写真はモノクロなので、絵画の色遣いが参考になる。アイヴァゾフスキーとレーピンの絵も展示されていた。こういう歴史を経てきた国家ということをあらためて感じた日の、サッカーの試合。
軍はハワイからデンバーに私の車を出荷するのだろうか?
前半29分、イングランドのルーニーの先制弾で0-1。後半69分、そのルーニーのファウルで得たPKをロシアの19番パブリュチェンコが決めて1-1。73分、ゴール前の混戦からキーパーが弾いたボールをパブリュチェンコがうまくタッチして2-1。そのまま逃げ切った。
「本日の物価」コーナー、暮らしぶりがよく分かるとの声をいただいたため、復活いたしました。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
現代史博物館入場料(学生料金) 70P
ロシア料理店で野菜スープ、海鮮サラダ、シャシリクなど 238.5P
ラシースキー・ガゼータ(新聞) 5P
ロシア語用ノート2冊 30P
「ロシアの公衆トイレには便座がない。なぜなら、みんな便座を持って行ってしまうから」と聞いていたが、いったい何のために? それはともかく、モスクワ中心部では、トイレをそれほど恐れることはないようだ。ありがたいのは、ロシアの好調な経済成長のおかげで、新しい建物がどんどん建っていること。新しいショッピングセンターやスーパーのトイレは、清掃員が頻繁に出入りしており、比較的清潔だ。自動センサーで人を感知して水が流れるところもある。もちろん、便座もあるし、トイレットペーパーもある。手を洗う際も、たいていは液体石けんが備え付けてあり、蛇口の下に手を差し出せば自動で温水が出てくるところもある。エアータオルは標準装備のようで、エアータオルがなくても、ペーパータオル を用意しているところもある。
とはいえ、とはいえ、だ。勤務先のトイレは、年輪を感じさせる木製の便座だった。そう長くはないこれまでの人生だが、木製の便座を見たのは初めて。言葉が出なかった。
大学のトイレは、木製便座があればいいほうで、便座がないところが多い。蛇口の栓や水を流すつまみには、できればさわりたくない。トイレットペーパーは当然ない。新聞が小さく折りたたまれてあったのはなぜ? 恐くて先生にも聞けない。
通りにある公衆トイレは、日本の工事現場やお祭りのときに臨時に設置されるようなタイプの簡易トイレ。地下鉄の駅周辺など人が集まる場所には必ずあるようだ。有料で、1回10ルーブルから15ルーブル(日本円で50-70円程度)を、トイレを管理しているおばさ� ��に支払う。まだ入ったことはないが、ドアが開いているときに見た限りでは、急を要する場合は許容できる範囲内と思う。トイレットペーパーは多分なさそうなので、用意しておくべきだろう。
要は慣れ。経験。スイス人のアレクサンドルは初日、大学のトイレの電灯のスイッチをさわるのにも、ドアの取っ手をつかむのにも、なるべく接触面積が少ないように、おっかなびっくりだった。しかし、2日目からは普通に使っている。
本日の結論。新しい商業施設を見つけたら、用を足しておくべし。買い物も、それ以外も。
けさ、草地には雪がうっすらと積もった。大学構内の樹木の枝も雪化粧。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
キオスクでミネラルウオーター(500ml) 28P
学食でライスと豚肉とサラダとストロベリージュース 126P
ロクシタンのクリーム 651.2P
コメルサント(新聞) 17P
マックカフェでウインナーコーヒーのようなもの 95P
ショッピングセンターで野菜焼きパスタなど 199P
フランス人のファブリスはその後、レッスンに2回来たが、また姿を見なくなった。前回は「風邪を引いて熱が出て腰が痛かったから」と欠席の理由を説明していたが、今度はどうなのか。レッスン中、リンゴを鞄からいきなり取り出してかぶりつくし、かと思えばビニール袋に入れて持ってきたカシューナッツを突然むしゃむしゃと食い出す。いつも眠たそうでレッスンをほとんど聞いておらず、先生が質問すると「いったい何だって?」と驚いた表情を見せる。なのに、「ナイトクラブ」「ベリーダンス」という言葉が飛び出すと素早く反応、目を見開いて聞き入っている。見ているだけで面白いファブリスがいないと、なんだかさびしい。
スイス人のアレクサンドルは経済学の修士課程をミラノで終え、今後どう生� �るかを考えている。7年前に5週間、モスクワ大学でロシア語を学んだことがある。英語がよく分からない私にも、なにかと話題を見つけて話しかけてくれるやさしい男だ。25歳の台湾系の米国人女性とルームシェアしている。インターネットで部屋を探して、男性だと思って申し込んだのだという。食事は彼女が作ってくれることが多いらしい。それがラッキーなのかどうかは分からない。アレクサンドルの反応からすると、微妙な感じ。
イタリア人のカルロはラグビーが好きだ。イタリアではサッカーは人気があるが、ラグビーはそうでもなく、ロシアもしかり。だから、二人で食事をするとラグビーのワールドカップの話題で盛り上がる。カルロはフランスを応援していたが、準決勝でイングランドに敗退し、悔しがってい� �。各チームの戦術を詳しく語ってくれた。カルロの読みでは、決勝では南アフリカがイングランドに70%の割合で勝つだろうという。
きょうからノルウェー人の女性テューヴァが来た。テレビ局の国際政治記者。アフガニスタンやパキスタンなどでも取材したという。いまはロシアの資源戦略などに関心があって、ロシア語を学んでいる。ご主人はマスコミ関係の別の会社でモスクワ駐在。ロシア語ペラペラという。テューヴァはレッスン仲間の中で、もっともロシア語がうまい。考えるために沈黙する時間が少なく、身ぶり手ぶりも交えて言葉がつながる。見習わなければ。
ロシアではお祝いにカードを贈ることが多いらしく、カード売り場が充実している。「プレゼントよりもカードがいい」と書いた看板を出している売� ��場もある。いいカードを探して5日ほど費やしたが、ようやく気に入ったものが見つかった。カード売り場は急速に新年のカードに占領されつつある。絵葉書は、お土産店で屋外に展示してあるケースもあるが、表も裏も日焼けしていたり、汚れていたりするものがあるので注意が必要。屋内で、できれば商品の回転が早そうな店で買いたい。
最初に投函した絵葉書が東京に届いた。8日間での到着。昨日の日記で、やる気のなさげな郵便局の職員をけなしてしまいました。ごめんなさい。ちゃんと届きました。ありがとう。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
学食でライスとポテトの肉の練り物とメロンとジュース 130P
ドーム・クニーギで露和・和露小型辞典 360P
ドーム・クニーギで絵葉書など 79P
日本への封書の航空郵便代 23P
コメルサントとコムソモリスカヤ・プラウダ(新聞) 26.98P
日本料理店で鉄火巻、かっぱ巻、みそ汁など 340P
ロシアが誇るトレチャコフ美術館。肖像画が多い。ふくよかな年配の女性はすべてエカテリーナ2世に見え、肩まで届く白髪のカツラをかぶった男性はみんなヘンデルに見え、そのカツラが耳元までの場合はみんなモーツァルトに見える自分が情けない。プーシキン、チェーホフ、ドストエフスキーのおなじみの肖像画がすべてここにあったとは。ロシア語のレッスンで習ったシャリャーピンの顔を初めて知った。いい男。
クラムスコイの「見知らぬ女」(1883)、アンドレイ・ルブリョフのイコン「聖三位一体」(1420)、付属教会の博物館にある「ウラジーミルの聖母」など、必見作品は当然じっくりと。東京の「ロシア美術館展」でも作品が展示されたアイヴァゾフスキーの一連の海をテーマにした作品を� �かしく感じる。女性と子供が野原を歩いているレーピンの「Намеже.ВераРепинасеедетьми」(1879)がいいのに、売店に絵葉書がない。残念。ワシリーエフの「夏の暑い日」(1869)、レヴィタンの「黄金の秋」(1895)に、ほっとする。ヴルベリの「ライラック」(1895、未完)は、鮮やかな色遣いが印象的だ。
先週訪れたプーシキン記念美術館もそうだったが、モスクワの美術館は午後に入ると入場者の長~い列ができる。たぶん、待ち時間は1時間以上になる。見学するなら午前中に入館するべし。料金は一般250ルーブル、学生150ルーブルだが、切符売り場でロシア語を勉強している期間を聞かれ、100ルーブルで入れた。なぜかは不明。
不明といえば、日本への絵はがき第2陣を投� ��。同じ郵便局で出したのに、前回1枚22.5ルーブルだったところが、今回は1枚20ルーブルに値下げ。パリパリした態度の職員が、航空便の赤いスタンプも押してくれた。前回は、いかにもやる気がなさそうな職員で、スタンプなんてなかったのに。なぜ料金が違うのか、なぜスタンプを前回は押してくれなかったのかは不明。前回のはがきの行方も不明。
朝は雪混じりの雨だったが、雪に変わった。道路に雪は積もっていないが、車の上には白く積もった。本当に冬がやってくる。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
トレチャコフスカヤ美術館入場料(学生料金) 100P
美術館のカフェでサラダとスープとライスとチキン 205P
美術館の売店で絵葉書5枚 75P
絵葉書5枚の日本への航空郵便代 100P
ティッシュペーパー1箱 66P
トマトジュース(250ml) 16.5P
ミール・ノーボスチ(新聞) 14P
マックカフェでコーヒー 75P
ショッピングセンターでシャシリク盛り合わせなど 396P
休日にはどこかへ出かけなければならないとの強迫観念にかられ、金曜日は新聞をめくって週末のイベントを探す。クラシック音楽の中でも歌なら分かりやすいかな、と選んだのがソプラノのタチヤナ・ランスカヤ。会場名も聞いたことがなければ、最寄りの地下鉄駅のヴォールシュスカヤ駅というのも初めて聞く。街の中心からはずいぶんと遠い。でも午後3時スタートだし、暗くなる前に帰宅できるだろうとの見通しの下に、ヴォールシュスカヤ駅を目指す。
郊外。駅の地図で会場の番地を探し、大きな池のそばにある建物であろうと見当をつけ、歩き出す。番地を頼りに雨の中を歩く。しばらく歩くと左手に広大な公園が、右手には林が広がり、車が進入できないゲートがある。もしも青空ならば、素晴らしい秋の� �策になるだろう。さらに進んでいくと、もう一つゲートがあって警備員がいる。ここの予感。ゲートの奥に切符売り場もあった。「今日のコンサートチケットはいくらか」と聞くと「きょうは無料だ」と言う。ポスターの「○○基金」という部分を指して叫んでいるので、その基金による無料コンサートらしい。
日本のロビーコンサートのようなものか。ただ、建物が違う。会場はかつての貴族の館を復元したらしき建物の一室。聖書の絵が描かれた天井。シャンデリアがぶら下がり、柱には彫刻があしらわれている。教会か美術館のようだ。隣室はパーティー会場のような飾り付けがされ、華やかなドレスを着た多くの女性と、腰に剣を差して貴族のような格好をした多数の男性。まるで中世の王宮絵巻。映画かテレビドラマの撮� �のようで、照明やカメラなどものものしい機材と、ものすごい数のスタッフ。有名な俳優もいるだろうに、分からない・・・。
ソプラノのタチヤナ・ランスカヤは、20代にも40代にも見える。女性は分からない。ピアノの伴奏でシューベルト、ヨハン・シュトラウスを唱う。歌もよく分からない。ピアノの独奏のショパンのほうが、よっぽど分かりやすい。でも、会場の雰囲気とあいまって、心が穏やかになる。
で、この建物、「地球の歩き方」には掲載されていない。置いてあったチラシに印刷されている言葉を訳してみれば、「モスクワ国立連合自然公園博物館 リュブリノ地主屋敷 ドゥラソヴァ宮殿」か。語感から雰囲気をおくみとりいただきたい。帰りは池のほとりを、その瀟洒な建物を何度も振り返りながら帰� ��てきた。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
地下鉄回数券(20回) 250P
ロシア料理チェーン店で魚のスープとクヴァス(ジュース) 170P
マックカフェでコーヒー 75P
授業のコーヒーブレイク中に、スイス人のアレクサンドルが「雪だ」という。身長2メートル近くはあろうかというアレクサンドルは、レッスン部屋の高いところにある窓から外が見えるが、私はジャンプしないと灰色の空しか見えない。雪が見やすいようにジャンプする私を哀れむような目で見るアレクサンドル。
モスクワではよく歩く。疲れてカフェに入って椅子に座ると、床に足が届かない。血が集中して足がむくみ、疲れがとれない気がする。隣ではシャラポワのようなきれいな女性が、足を組んでまでいるというのに。気を取り直すためにお手洗いに行くと、男子トイレの便器の位置が高い。日本の大人用は、どちらかといえばモスクワの子供用便器の高さに近い。床から便器が立ち上がっているタイプの便器� �まだ見たことがない。
モスクワには靴の小売店が多い。大きなショッピングセンターの中には複数のショップが並び、通りにも大げさに言えば100メートルに1軒はある。日本でもおなじみの健康靴のショップ「ессо」はどこの地下鉄駅で降りてもショップがある印象だ。まだ靴を買わなければならない状況にはないが、展示されている靴がどれも異様に大きいのが気になる。ちゃんと小さなサイズも取り揃えているのだろうか。それとも、子供用の靴になるのか? 手袋を買おうと探しているのだが、これまたどれもサイズが大きい。
ふるさとでもきょう、初雪が降ったそうだ。寒いのはモスクワだけじゃなかったんだ。なんだかほっとする。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
ロシア料理チェーン店でランチ、ビールなど 500P
オーストリア製秋冬用の耳当て付き帽子 1190P
ショッピングセンターでライスとシャシリクなど 130P
会社の先輩のモスクワ出張に合わせ、同業他社のモスクワ駐在の方々にもお運びいただいてベラルーシ料理店「ベーラヤ・ルーシ」で会食。ロシアに寄せる思いを言葉の端々に感じる。印象に残った言葉は「モスクワは最初の1週間で好きになり、その後の1カ月で嫌になり、その後、ほっと落ち着ける街になる」。滞在1週間はもう過ぎた。さて、どうなる。
久々にアルコールを飲む。ビール、白ワイン、そしてウオッカ。最後にぐびっとウオッカをあおると、ああ、ロシアにいる、という実感が沸く。本当なら、シャンパンを飲みたいところ。ところが、そうはいかない。シャンパンが非常に高価なのだ。モスクワの小売店では、モエ・エ・シャンドンが1本1万2000円ぐらい、ヴーヴ・クリコは1万5000円� �らいする。日本なら3300円から5000円程度だから、3-4倍することになる。すべてのシャンパンが軒並みこのレベル。もっとも安くて1万2000円といったところ。ドンペリは一番安いクラスで5万円、同じくクリュグは6万円。赤白のワインの価格は日本と同程度だし、ビールは日本よりもやや安いのに、このシャンパンの値段はなんなのか。レストランで注文できるわけがない。
ロシア製ヴァン・ムスーと言える「シャンパンスコエ」などのスパークリングワインは女性に人気という。こちらは700円から1800円程度。甘口で、シャンパンとはまったくの別物という。シャンパンを飲めない日が続くのか…。
滞在10日を過ぎて物価の水準はほぼ分かったので、本日からロシアで生き抜くための「サバイ� ��ル・ロシア語 きょうの一言」をスタートします。ちなみに本日、レジで支払う金額を初めてスカッと聞き取れた。面白いもので、一度聞き取れると、どこへ行っても聞き取れる。うれしすぎる。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
マクドナルドでチーズバーガーとフライドポテトとスプライト 126P
ドイツ製マフラー 1031P
ベラルーシ料理店で会食 1000P
私達kreamer株式会社銅器を作る人
会場のオリンピックスタジアムの歓声は一番。マリア・シャラポワは、やっぱりロシア人だった。テニスツアーのクレムリンカップに2回戦から出場したシャラポワは、ベラルーシのアザレンカ・ヴィクトリアと対戦した。黒を基調としたウエア。右の背から肩にかけ、故障がまだ完全には癒えないのだろう、ピンクのテープが痛々しい。応援は、手拍子に合わせてマリアの愛称である「マーシャ」「マーシャ」と繰り返すのが基本形。本当にピンチを迎えたときには、絶妙のタイミングでいつも男の人が「ロシ~ア~」と一発叫んで、その後に会場全体から沸き上がるような拍手が続く。直後のプレーでは多くの場合、シャラポワがポイントを挙げる。祖国は偉大なり。
シャラポワは敗れた。第1セットはタイブレーク� �大熱戦、第2セットは第6ゲームで主審の判定をめぐって集中力が切れたようで、以降劣勢が続いたが、ネットプレーの冴えや170キロ台後半のサーブ、力強いストロークは鮮烈。実力の一端を見せてくれた。モスクワのコートに1日だけ、試合時間にすると1時間49分だけ登場したシャラポワの試合をこの目で見た。なんと思い出に残るテニス観戦か。そう、テニスを観戦したのは、生まれて初めてというのに。
コートに入場してウオーミングアップをするために上着を脱いだシャラポワに見とれていたら、シャラポワが一瞬、怯えた表情で後ずさった。なにかと思ったら、若い男が突然乱入してシャラポワに近づき、白い花束のようなものを渡そうとしていた。屈強な警備陣が乱入した男のまさに首根っこを押さえる形でコ� �ト外へ連れ出したが、警備陣もシャラポワに見とれていて男に気づかなかったのか。仕事をわきまえよ。ゲームの途中で、エリツィン前大統領夫人のナイナさんが観覧に来たとアナウンスがあった。新聞には、シャラポワがモスクワ入りしたときに握りしめていたロシアのパスポートの写真が拡大されて掲載されていた。シャラポワを見つめる子供たちの瞳。妖精シャラポワは、確かにロシアの星だった。
世界ランキング2位のクズネツォワ(ロシア)は、がっしりした体つきでナブラチロワをほうふつとさせる。ダルコ(アルゼンチン)の粘り強いプレーに苦しんだが、勝負どころをきっちり押さえて逆転勝ち。モレスモ(フランス)は大事なところで決められず、ズボナレバ(ロシア)に敗退。
<本日の物価、P=ルーブル� ��1ルーブルは4-5円>
地下鉄駅のスポーツ新聞 13P
クレムリンカップ入場料 300P
オリンピックスタジアム売店のスニッカーズ 30P
ピザ+ペンネ+サラダ+ジュース 367.97P
「留学したら、ロシア語の一番の勉強法はテレビをずっと見ていることよ」と日本でロシア語を教えていただいた先生に言われたこともあり、部屋ではテレビをずっとつけている。一週間の番組表が掲載された昨日のコムソモリスカヤ・プラウダによると、チャンネル数はスポーツ、音楽、文化などの分野の専門チャンネルを含め計18。このほかにユーロニュースがある。
ホームステイ先の部屋にあるテレビのチャンネル数は8。サッカー好きのモスクワ大の先生に先日「なぜ週末のサッカーをテレビで見なかったのか。スポーツチャンネルで入っていたのに」と言われたが、8つのチャンネルの中には、スポーツチャンネルが入っていなかった。これをロシア語で説明するのに四苦八苦。ならば、ということでテレビ� �あちこちいじくり回し、スポーツチャンネルが視聴できるように設定を変更。おお、ラグビーのワールドカップ準々決勝のフランス大逆転に感動、サッカーもアイスホッケーも見放題。スポーツは言葉が分からなくても理解できるからいい、とは思うが、これではロシア語の勉強にならない。
米国、フランス、カナダ、スペインなど各国の映画やテレビドラマも放映されているが、ロシア語吹き替えが普通らしい。字幕版はまだ見たことがない。先日放映されたリチャード・ギア主演の米国映画「オータム・イン・ニューヨーク」も、ロシア語吹き替え版。英語のせりふの最初の部分をちょっと聞かせてからロシア語がかぶさってくる。なかなか聞き取れない。字幕もあればありがたいのだが。
コマーシャルは世相を映し出す。� ��シアの最近の生活の豊かさがよく分かる。芸能人が社交ダンスに挑戦する番組が日本にあるが、モスクワではそのフィギュアスケート版が放映されている。社交ダンスよりはるかにハードルが高いと思うが、出演者のレベルはなかなかのもの。クイズミリオネアのロシア版らしき番組もある。
ニュース番組はロシア語が聞き取れなくても内容は把握しやすい。ただ、どのテレビ局も似たような感じ。プーチン政権によるメディア支配の影響という。
レッスン終了後、帰路はトロリーバスにしてみた。乗り換えもなく、街並みを眺めつつ約30分。パイプラインというものを初めて見た。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
キオスクでミネラルウオーター(500ml) 22P
ロシア料理店でビジネスランチ 280P
トロリーバス(均一料金) 25P
日本料理店で鉄火巻、煎茶など 550P
モスクワの地下鉄のホームには時刻表がない。昼間は1-2分に1本の割合で地下鉄が走っているから必要がないのだろう。どこまで乗っても1回17ルーブル。回数券は割安になる。地上または地下一階相当の改札からホームまでは、どの駅でも基本的に長~いエスカレーター1本。トンネルを地下に潜っていく雰囲気で、スピードは日本より速いが、1分から1分45秒程度かかる。それでも、1本というのは楽だ。トンネル状の壁には、化粧品やビール、レストランなどのカラフルな広告が掲げられているので、退屈しない。改札からホームまで、ホームから改札までは一方通行。ホームの乗り換え案内や出口の表示は分かりやすい。環状線もあるので、どこへ行くにも便利だ。
車両内には網棚がない。車両内のア� �ウンスは基本的に①到着する駅②次の駅③扉が閉まることへの注意-の3つ。日本のような乗り換えアナウンスはないようだ。駅名表示の看板もホームにはなく、アナウンスを聞いていなかった場合は、地下鉄の窓越しに壁に書いてある駅名を読み取らなければ乗り過ごす可能性もある。
古い車両ほど猛スピードで扉が閉まる。車両内では「扉が閉まるので気をつけて」というアナウンスは流れるが、ホームでは流れないので、いきなり閉まる感じがする。何が憎たらしいのかと思うほどの勢いで閉まるのだが、挟まれてもそれほど痛くないのが不思議。古い車両の不思議がもう一つ。駅と駅の間で1回、必ずといっていいほど電灯が一瞬消える。ゆっくりまばたきする程度のわずかな時間で、そのうち慣れるが、最初はびっくりし� �。比較的新しい車両には蛍光灯が設置されており、点滅することはない。
モスクワの地下鉄は治安がよくないという話がかなり流布しており、モスクワに駐在している日本人の中にも、乗ったことがない人がいるという。乗降客が多い時間帯ならそうでもないのではないかと思うが、現地のロシア人によると、襲われるときは時間帯に関係なく襲われるものだという。彫刻やステンドグラスをあしらって美術館のような駅もあるというのに、地下鉄を利用しないのはもったいない気もするが、自衛するに越したことはない。
現地のロシア人によると、といえば、ロシア語の先生によると、露店でピロシキを買って食べるのはロシア人が絶対にやらないことの一つだそうだ。「危険だ。よく大丈夫だったな」ですと。「だって、長� ��行列ができていて、みんなロシア語をしゃべっていた」と話すと、「それはベラルーシなどの人で、ロシア人ではないはずだ」と言う。外国では食べ物にくれぐれも気をつけるべし。「でも、ピロシキは美味しかった」と言うと、あきれていた。
フランス人のファブリスは本日も欠席。本当にドロップアウトしたのかもしれない。代わってなのかどうなのか、スイス人のアレクサンドルがやって来た。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
大学の学食のランチ 148.3P
スーパーPBのミネラルウオーター(600ml) 8.8P
オレンジジュース(200ml) 12.6P
野菜チャーハンとグレープジュース 214P
コムソモリスカヤ・プラウダ(新聞) 11P
人間はかくも美しく舞うことができるものか。生まれて初めてバレエを見に行く。正午オープンというのがうれしい。モスクワではコンサートや観劇のスタート時間は午後7時からというのが多いようだ。日が短くなり、帰りの夜道の治安を考えると、あまり出歩きたくない。午後8時半や9時以降に開演することが多いジャズライヴなど言うもさらなり。
劇場は6千人収容のクレムリン大会宮殿。1961年完成というが、改装したのだろうか、2000年完成といっても疑わないであろうほど清潔できれい。クレムリンのわきにある切符売り場でチケットを買い、リュックを預けてクレムリン敷地内の劇場内へ。ロビーで小休憩、正午きっかりに客席への扉が開いた。2階席の右側だったが、開演数分前に劇場職員か� �「空いている席に自由に移っていい」とのアナウンスがあり、みんな一斉に席を立って中央付近の前を目指す。1階席に走っていった猛者もいたようだ。
午後0時20分開演。演目はヴィクトル・ユゴー原作の「エスメラルダ」。ユゴーは聞いたことがあるが、エスメラルダと言われてもなんのことやら。幕が開いて、最初は歌を歌わない劇団四季のようなものかと思ったが、なんて浅はか、大違い。劇団四季は「私いま、精いっぱい頑張ってまーす!」という感じだが、このバレエは実に自然体。柔らかな、それでいて体のすみずみにまで神経の行き届いた動きに感嘆。オーケストラの美しい響きにも、しびれる。
きのう買ったスポーツ新聞に、きのうから始まったテニスの「クレムリンカップ」にシャラポワが出場すると書� ��てあった。ロシアでシャラポワ…むむ、すごい。会場までの行き方を聞いて準備万端、玄関を出ようと思ったら、「きのうはやっていたけど、きょうはゲームはない。テニスの練習をするなら行ってみてもいいけど」だって。なんで私がテニスの練習? あまりに似合わない。
郵便局で切手を買い、はがきを投函。日本まで何日かかるか、実験実験。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
バレエチケット(2階席) 150P
リュック預け代 60P
マクドナルドフィレオフィッシュ 53P
同 チキンミフィク 82P
同 コーヒー 75P
航空便はがき投函 22.5P
印象派の絵を見ることができると聞いて、プーシキン記念美術館へ。「地球の歩き方」では、近年の西洋絵画は本館のごく一部に展示されていると書いてあるが、現在は本館に隣接するかつての個人コレクション館が印象派など近代西洋絵画の展示館として独立したようだ。モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ルノワール、ピカソなどはそれぞれ画家ごとに部屋を割り当てたような配置。いわゆる「モネの間」に置かれた彫刻はすべてロダン。モネの「白い睡蓮」(1899)の鮮やかな緑。眼福。ドガ、ゴッホ、ユトリロ、ロートレック、マチス、マネ、そしてロシアのシャガール、カンディンスキー…。モスクワでこれほどのコレクションを見られるとは思わなかった。
スターリンの宗教弾圧で爆破された大聖堂が、20� �0年に再建された。救世主キリスト聖堂。プーシキン記念美術館のはす向かいにある。革命、独裁者、国家、信仰…。どう整理すればよいのか。爆破後は屋外プールになっていたという。そりゃないだろ、と思うのは、非ロシア人の気楽な感想に過ぎないのかもしれない。
聖堂前のピロシキの露店に長い列。ビニール袋に入れてもらって、みんな歩きながら食べている。モスクワっ子は、そうするものかいな。2つ買う。リンゴのピロシキはアップルパイに似ている。激安、かつ、うまい。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
プーシキン記念美術館入場料(学生料金) 150P
リンゴのピロシキとチキンのピロシキ 32P
消しゴム 7P
ペンシルの芯(12本入り) 18P
絵はがき3枚 45P
スイカの生ジュース 100P
靴用ブラシ 77P
靴用クリーム 29.9P
トマトジュース(200ml) 12.6P
サラダ+シャシリク+チキンライスのようなもの 345P
スポーツ新聞 14P
マクドナルドはモスクワのあちこちにある。市内をそれほど歩き回ったわけでもないのにそう感じるのだから、市内全域では、かなりの出店数だろう。マックカフェが併設されたマックも多い。東京でマクドナルドに入ったことはほとんどないのに、マックの看板に安心する自分がなんだかおかしい。かといって、毎日マックというわけにもいかない。
いかにもファーストフード系の店の看板に「РОСТИК'С(ロスチクス)」の文字。ロシアのチキンか、ローストチキンか。なんだかよく分からないが、しばらくぶりにチキンもいいか、と看板をよく見ると英語で「KFC」の文字。あらら、カーネル・サンダースおじさんの顔まで描かれている。モスクワにもケンタッキー・フライドチキン。おお、この匂い、この塩加 減。モスクワにいるんだからロシア料理を食べればいいじゃないか、というご指摘、ごもっとも。しかし、食は人生の基本中の基本。生まれ故郷とみそ汁を忘れちゃならねえ、と千昌夫も歌っていらっしゃる。
大学のエクスカーションで16世紀に建てられたノヴォデヴィチ修道院を見学。入場料は学生証提示で二百数十円。静謐な敷地内。もっとも大きいスモレンスキー聖堂や鐘楼を眺めるだけでも心が落ち着くが、展示されているイコンや聖杯などロシア正教に関する造詣が深ければ…とも思う。隣接する墓地にはチェーホフ、ツルゲーネフ、ショスタコーヴィチ、フルシチョフらが眠っているという。
夜の街は、コートを着ても寒くなってきた。横断歩道でロシアのイメージそのままの毛皮の帽子をかぶって歩いている男� �を発見。いくらなんでも気が早すぎないか。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
ノヴォデヴィチ修道院入場料 60P
洗濯用液体洗剤(ドイツ製) 360P
ケンタッキーチキンセット+紅茶 159P
レッスン仲間のフランス人のファブリス。おそらくは3人の中でもっともロシア語の語彙が少なく、レッスン中のコミュニケーションに苦労している。しかし、レッスン中に頻繁にかかってくるロシア人の彼女との電話では別人だ。すらすらとロシア語でやり合っている。電話が入るとレッスンは一時中断されるが、先生も面白がってニヤニヤしながら電話を聞いている。外国語を習得するにはその外国語を母国語とする恋人を作るのが一番というのは、やはり真実のようだ。2日目のレッスンに遅刻して「昨日の夜がひどすぎた」と意味がよく分からない言い訳をしていたファブリスは本日は姿を現さず。彼女との実地演習に切り替えたのだろうか。
大学へ地下鉄で向かう際、いったんモスクワの中心部に出て乗り換え� �いたが、環状線が走っていることに気づいた。距離は格段に短くなる。バスでなら一本で行けることも分かった。バスは渋滞に巻き込まれることもあり、地下鉄ほど時間を正確には読めないのが難点だそうだが、モスクワの景色を眺めながらの通学もいいだろう。時間に余裕があるときに試そう。
シティバンクで大学に納める授業料を引き出そうとしたら、1日2000ドルまでしか引き出せないシステムらしい。日本のシティバンクで「モスクワのATMはルーブルしか引き出せない」と聞かされていたが、実際にはルーブルとドルを選択できるようになっていた。米国の銀行なんだから、そうでなきゃ。日本に帰ったらシティバンクの行員に教えてあげたいが、モスクワでドルを引き出せるかということを知りたい客は極めて限られていそう。行員もさして知りたくないかもしれない。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
キオスクでミネラルウオーター(600ml) 30P
大学の学食でランチ 143P
折りたたみ傘 550P
イタリアンレストランで海鮮イカ墨スパゲティ 350P
同 ミネラルウオーター(600ml) 50P
蛍光ペンや赤鉛筆を持ってこなかったことに気づき、文房具売り場を探したが、ショッピングセンターやスーパーマーケットではしっくりくるものが見あたらない。ということで、モスクワ最大の書店という「ドーム・クニーギ(本の家)」へ。さすがに商品は充実している。ドイツの文房具が目につくが、日本のものもある。街歩きの際に単語を書き留めるためのメモ帳も手頃なものが見つかった。ロシア語用のノートもあればと探すと、ロシア語で表紙に「ロシア語」と書いたノートがあってニンマリ。さあ、お勉強しましょ。
ドーム・クニーギは1階が文房具やビデオ・DVDなどの売り場で、2階が書籍売り場。村上春樹、村上龍の作品のロシア語版が外国人作家の売り場の中でも目立つ部分に表紙が見えるよう� �並べられている。これもこれも読んだことあるもんねーなどと意味のない優越感に浸りつつ、ぱらぱらとページをめくる。書いてあるロシア語が、なんとなく取っつきやすそうな気がするのは当然、気のせいだろう。モスクワ市内のハンディサイズの地図が使いやすそう。出版されたばかりの露和・和英セットの小型辞書もよさそうだ。ただ、教科書類は大学の書店のほうが1割ほど安いようなので、大学でまずは在庫を確かめてみよう。
滞在登録の手続きのため会社のオフィスへ。携帯電話から格安で日本に電話ができる手続きもしてくれた。久々にネットにアクセスし、メールチェック。会社のサーバーのメールはなぜかチェックできなかった。海外からは使えないことがあると聞いていたので驚きはないが、メールをいただい� �方に失礼があるかもしれない。この場を借りて、お詫び申し上げます。ビジネスランチは、卵と野菜のスープ、豚肉の素揚げとサラダ、スプライトにパンで、まずまずのボリューム。夜は値段が跳ね上がるというが、日本の飲食店のほうが昼夜の価格差は大きいのではないか。
夜は日本料理店へ。たばこを吸うかどうかと聞かれたので、吸わないと答えると、禁煙席は満員なので喫煙席へ、だって。だったら聞くなって。みそ汁が旨かった。巻き物の味は日本とそう変わらない。クレジットカードで代金をさっくりと払ってチップを現金で置く予定だったのに、クレジットカードが機械を通らない。ある程度の現金をルーブルで持っておく必要性を痛感。かつて、モスクワではドル払いが喜ばれると言われたが、いま、普段の生活で� �ドルは通用しなくなっているようだ。
例年ならモスクワはいまごろ、細かい雨が降り続く時期だというが、到着してからは好天続き。「インディアンサマー」とも聞く。ただ、きょうは朝夕、かなり冷たい風だった。明日からは気温も下がり、秋らしくなるらしい。風邪に気をつけよう。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
赤鉛筆 19P
鉛筆削り 8P
ロシア語用ノート 16P
16センチの定規 5P
蛍光ペン 25P
メモ帳 140P
ロシア料理店のビジネスランチ 200P
日本料理店のミネラルウオーター 55P
同 鉄火巻 130P
同 鰻巻 130P
同 大根やラディッシュ、タコなどの酢の物 190P
同 みそ汁 80P
滞在登録書類関連の郵送料 180P
毎朝7時に起床することに決めた。お酒も極力、というところが意志薄弱だが、極力控えよう。朝食はパンにジャムとバター、ハム、温かいコーヒー。ゆっくりといただく。明日からはヨーグルトも用意してくれるらしい。朝にしっかり食べることができるのはありがたい。
昨日のホテルから大学までの通学時間から計算すると、ホームステイ先から大学までは30分ちょっとで行けると思ったが、ホストファミリーのママが「駅が混雑するから1時間半前に出たほうがいい」と言う。たしかに、最寄りのキエフ駅は通路が狭いこともあってホームに降りるエスカレーターにたどり着くまでがすごい混雑。結局、50分かかった。
さて、レッスン。聞いたことがありながら意味を忘れた単語が多いことにいらいらが募� ��。先生は、ごく基本的な単語も分からない私に実はあきれているはずなのに、丁寧に教えてくださる。ありがたい。コーヒーブレイクに生徒三人で英語で話していたら、先生がそれをロシア語で説明しろと言う。なるほど、そう教えるものなのね。
イタリア人のマリオは29歳。投資銀行に勤めている。レッスン後、カフェで2時間半、話し込んだ。基本的にロシア語で会話し、分からない単語は英語をはめ込む。なんとか通じ合うものだ。家族、ふるさと、モスクワでの暮らし、今後のことなど、マリオも積極的に話しかけてくれる。彼は来年、MBAを取るため米国に行き、そのまま米国で就職して、一定程度経験を積んだ上で、イタリアに戻ってベンチャー企業の育成を手がけたいという。なんてしっかりと将来設計してるん� ��ろう。マリオはモスクワではパスタやピザを食べる気はないそうだ。イタリア人の気概か。でも、エスプレッソは飲んでいた。なんでやねん。
携帯電話の会社に国際電話サービスを申し込みに行ったら、店員が「レギストラーツィア(滞在登録)」とか「クーポン」とか言っている。どうやら滞在登録をし直すことが必要らしい。出直さなければならないし、携帯は日本からの電話を待つだけの日々が続くが、「そんなこともあるよねー」と、全然ショックを感じない。思考がロシア化してきたのかしらん。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
ロシア語練習帳 265P
大学のカフェのサイダー(600ml) 50P
同 ボルシチ 50P
同 揚げ物が入ったシンプルなサラダ 120P
同 エスプレッソ 60P
マクロビオティックののライスドリンク(200ml) 72P
歯磨き用マグカップ 63P
ネザビーシマヤ(新聞) 12P
ショッピングセンターのカフェで焼き野菜パスタ 169P
同 ミネラルウオーター 30P
ホテルをチェックアウト。荷物を夕方まで預けることも、部屋から国際電話が通じなかったので保証金を返してもらうことも、ロシア語で通じた。なかなかじゃん、私も。意気揚々と、地下鉄の乗り換えも順調にモスクワ大学へ。街をずっと緊張して歩いていた分、サッカーに興じる学生がいて、落ち葉が歩道に積もっていて、そんな穏やかな空気にほっとする。
高くそびえ立つ尖塔が特徴の「スターリン様式」。その中でも最大の建物という本館は、ロシアの最高学府にふさわしい威容。受講手続き中にロシア語のレベルを測るペーパーテストがあったが、構内を案内しながら会話のレベルを測ったようで、採点もしないうちにロシア語レッスン開始。同程度のレベルの3人でのグループレッスン。女友達がロシア人だ� �らロシア語を覚えたいというフランス人のファブリスと、将来のビジネスのためにというイタリアの銀行マンのマリオと私。日本で続けていた個人レッスンと同様、ロシア語と英語で進めるが、ロシア語がより多い。週20コマ、しっかり勉強しなければ。
レッスン終了後、ホテルで荷物をピックアップしてホームステイ先へ。ロシア語の先生の家の書斎に居候。部屋は12畳以上はある感じ。お手洗いも浴室も清潔。シャワーの水圧も高く、ウオッシュレットもある。こんな素敵なステイ先でいいのか。ホテルを早く出てここに移ればよかった。
携帯電話から日本にかけられないのはチャージしたお金が少ないからではないかと聞かされて、2000ルーブルをチャージ。でもやっぱり「サービスがブロックされています」と� ��うメッセージが入る。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
地下鉄回数券(20回) 250P
学食のコーヒー(大) 24.5P
学内で学生証用顔写真撮影(6枚) 100P
ロシア語テキスト 265P
キオスクでレモンソーダ(600ml) 30P
日本食レストランンの鮭茶漬け 125P
同 野菜焼きうどん 165P
ミネラルウオーター600ML 19P
ティッシュペーパー(1箱) 57.7P
ウェットティッシュ1本 34P
綿棒(400本) 36.5P
ボディスポンジ 176P
9月30日(日) 晴れ
■ネットカフェ、微妙なシャワー■
昨日の夜はシャワーのお湯が出ていたのに、朝は出なかった。水が体を伝ううちに体温でぬるくなるほど水の出がいまひとつ。
ネットカフェを探しつつ、街を散策ならびに価格調査。東京の銀座に匹敵するというトゥヴェルスカヤ通りの中央電信局で国際電話カードを購入してその場で自宅と職場にようやく電話。携帯電話は国際通話にブロックがかかっていて、日本にかけられない。解除の仕方が分からないのでとりあえず。昨日どうしても見つけられなかったネットカフェを午後についに発見、飛び込んだが、画面がロシア語表記のため、日本語のページは文字化けして読めず。日本語表記にするにはあらためてディスクが必要らしく、英語で、もとい、ローマ字で自宅にメール。返信はアルファベットすら文字化けし、写真を楽 しむのみ。ネットカフェは使えんなーと思ったら、街を歩くとネットカフェの看板が目に次々と入ってくる。
夜、ホームステイ先との鍵の受け渡しに関する連絡がつかないらしい。予定の時間帯におみやげを持ってホームステイ先の目の前の巨大ショッピングセンターで待機してたのに。あすからの授業に備え、コメをお腹に入れておかなきゃとは思ったが、すし店は満員で入れず。ビールを飲んで寝ていたら、海外の同僚からTEL。ありがたい。通話が途中でなぜか切れてしまった。国際電話がかけられないから折り返しかけられないのよ。申し訳ない。
今度は夜にシャワー。ちゃんとお湯が出るので、朝は蛇口を違う方にひねっていたかも。しかし、お湯の温度は安定せず、蛇口をどちらにひねってもお湯が出続ける。な� �じゃこりゃ。
<本日の物価、P=ルーブル、1ルーブルは4-5円>
地下鉄切符1回分(均一料金) 17P
国際電話用カード 270P
ビッグマック 34P
+フライドポテト+スプライト 計141P
ひげそりジレット三枚刃 279P
ネットカフェ(1時間) 80P
スリッパ 399P
アイスクリーム 50P
梨の生ジュース(大) 200P
どこにでも落とし穴はある。ホテルの部屋にインターネットの設備がない。シングル1泊1万5千円はするというホテルなのに。で、部屋から国際電話をしようと1500ルーブルを保証金としてフロントに預けたのに、つながらない。じゃあネットカフェだ、と近所を歩き回るが見あたらない。クレジットカードで公衆電話からかけられるはず、と複数の公衆電話で試したが、ダイヤルをする前に切れてしまう。会社の先輩の携帯電話番号は日本に置き忘れてきた。まずい・・・。そうこうしているうちに、夜7時を過ぎてだんだん暗くなり、万策尽きてホテルに帰って夜8時。ぐたっとしていたところに先輩から電話が来た。助かったー。合流してまずは携帯電話を買いに行き、モスクワでいまだブームが続く日本食レストランで� ��ちそうになる。
(2007.9.29)
実際の飛行時間は9時間30分ほど。悪名高きシェレメチェボ空港に到着。薄暗く、入国審査に時間がかかり、この空港ですでにロシアが嫌いになってしまう人もいる、と聞く。しかし、ロシアは変わったのか。すいすいとパスポートコントロールを通過する。ただ、一人だけ日本人女性がなぜか足止めされ、係官との英語での意思疎通もままならない様子。彼女は大憤慨、すでに疲労困憊。ほかの乗客がすべて入国審査を通過し、複数ある入国ゲートのシャッターが次々と閉まり始めても、なお対応する係官もいないまま、そこで待っていろと指示されただけだった。その後どうしただろう、彼女。手荷物受け取り場所では、ロシアの若い女性がそろいもそろってみんなきれいなことに感嘆。いまの飛行機に乗っていたとは気づかな� ��だ。手荷物を順調に受け取り、会社の先輩に手配していただいたタクシードライバーと合流。モスクワ郊外は数々の新しい高層マンションが秋の日ざしに輝くようにそびえ立ち、さらにマンション建設中のクレーンが至る所に。すでに公園の木々の葉は紅葉と言うよりも、「黄金の秋」(золотая осень)と呼ばれるにふさわしく鮮やかな黄色になっている。土曜日のため、モスクワ名物の渋滞はなし。昨日の夕方はダーチャに向かう車で大渋滞だったという。市内中心部のホテルまで約40分、60ドル、順調順調。
(2007.9.29)
国際便は進化していた。まず機内食。温かいメーンは保温用のプレートが下に敷いてあって、熱々の状態で提供される。映画は巻き戻しや早送りが可能なDVD状態で、お手洗いに行っている間にストーリーが進んでしまうことも、映画がすでに始まっていて最初から見ようと思ったら映画が終わるまで待たないと、ということもない。想定外は、エコノミーにはスリッパが用意されていないこと。足を伸ばせるなどと強がってはみても、やっぱりエコノミー。以前は歯ブラシが用意されていたような気がするが、それもなかった。
(2007.9.29)
モスクワまでの飛行機はエコノミークラスで約10時間、たいへんかなと思っていたが、クラス最前列、ビジネスクラスのすぐ後ろの通路側の席は、足をゆったりと伸ばしてまだ余裕がある。しかも、窓側2席は空席。願ってもないベストな席。ところがところが、離陸して数十分後、席が空いていることを知って、やって来ました、ロシア人らしき超大柄のおばちゃん二人連れ。美人の客室乗務員に頼まれたとあっちゃ、隣の席に座っていただかざるを得ない。二人の会話を聞いていればロシア語の勉強になるかとも思ったが、二人とも声が小さくてよく聞き取れない。化粧品の匂いがそれほどきつくなかったのが救い。モスクワに3カ月ほど留学します。
(2007.9.29)
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