2012年2月22日水曜日

どのように10メートルのグランドプレーンアンテナを構築する

アンテナの取り付け:code lab.:So-net blog

1.設置する場所
1.1.交信状況への影響
1.1.1.地上から出来るだけ高くする
アンテナの高さは給電点が地上から何メートルの位置にあるかで判断します。全長3mのグランドプレーンアンテナを、高さ10mに設置しなたら、先端は13mもの高さになるわけです。
見通しで交信可能な距離はアンテナの高さに比例して伸びていきます。地球が球状なので理論上の距離は4.12*(sqrt(h1[m])+sqrt(h2[m]))[Km]であらわす事が出来ます。h1とh2は送信側と受信側のアンテナの高さで、sqrtはその平方根を意味します。双方のアンテナの高さが10mの場合には26Km程度になります。平方根に比例すると言う事は、アンテナの高さを二倍にしても、1.5倍前後にしかなりません。高ければ高いほど遠くに届きますが、むやみに高くしてもコストばかり高くなってメリットが薄れてしまいます。
一般的な二階建て家屋の屋根の高さが6~7m程度ですから、これに遮られない10m程度の高さがあれば当面は十分ではないかと思います。10mの次に目標を定めるとしたら、杉などの樹木の高さを超える20mでしょうか。しかし一般家庭で20mの高さを超えるアンテナを設置するためには、タワーなどの専用の設備が必要になり敷居が高くなります。

1.1.2.
空気衛星にFTA自由とは何か建造物から出来るだけ離す

アンテナの周辺に金属や壁などがあると、アンテナがその影響を受けて特性が変わってしまいます。周辺に壁などがあると、共振する周波数がずれてしまったり、指向性が狂ってしまうのです。そこで出来るだけ壁などの構造物から離して設置する必要があります。

1.1.2.無線機から出来るだけ近くする
無線機から遠く離れると、アンテナ線の引き回しが長くなり、交信状態が悪くなります。高利得のアンテナケーブルを使用する事によって改善できますが、出来る限り無線機の近くのほうが良いのです。


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1.2.作業のしやすさ
ここまで話をすると、TVアンテナと同じように屋根に屋根馬を乗せて、そこから高くポールを伸ばして設置するのが一番よさそうに思えてきますが、ちょっと待ってください。
アンテナは設置してお終いではなくて、その後に調整などの作業をおこなう必要があるのです。たとえばグランドプレーンアンテナなどは使用する周波数に合わせて、ラジアルの長さを変えながらSWRが最低になるように微調整するように作られています。
一般家庭の屋根の上は安全に作業をおこなえるように考慮された作りにはなっていません。高所での作業には落下の危険が付きまといますが、一般的な屋根には落下を防ぐための仕組みが一切用意されていないのです。頻繁に上り下りを繰り返しながら調整作業やメンテナンスをおこなうには、あまりにリスクが高くなります。
ベランダからポールを上げたり、外壁面からポールを上げたりと、あるいは庭の一角に設置するなど、安全にアンテナのメンテナンスをおこなえる設置場所を検討してください。
144MHz以上の周波数に対応したアンテナは、共振周波数を合わせるための調整の必要の無いものが大多数ですので、屋根上でも問題は少ないかもしれませんけどね。


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2.安全のための配慮
2.1.倒壊などの防止
倒壊や落下を防止するためにアンテナは確実に固定しましょう。固定しているつもりで、アンテナが風で揺れているようでは駄目です。揺れた状態が続くと蓄積疲労で破損を起こしやすくなります。また揺れていると交信状態も安定しません。確実に固定しましょう。
ポールの材質には様々な物がありますが、ステンレスを用いるのが一番確実です。アルミ製のポールは軽くて扱いやすいのですが、アルミには負荷が限界を超えると折れると言う特徴があります。定期的なチェックを怠ると一気に破壊が進んで大きな事故になりかねません。アルミなら曲がるので外見上も異常を発見しやすく、また限界を超えた場合も一気に破損する事は少ないはずです。

2.2.アンテナ保険
万が一にアンテナが倒壊した場合に備えてアンテナ保険に入りましょう。
住宅の上に倒れたなら家屋の破損だけの話ですが、それでも数百万の支出になります。道路上などに倒壊して人身事故に発展したり、送電線上に倒壊して広域に停電を起こしたりすれば、被害額が負担できない額に上る可能性もあります。自身の責任としてアンテナ保険には確実に入るようにしましょう。


3.SWRの調整の仕方
3.1.ケーブルの長さ
適当な長さのケーブルを使用するとSWRが下がりません。ケーブルの長さは使用する波長の半分の長さの整数倍にします。正確には短縮率をかけて、((300/周波数)*短縮率)/2であらわされる長さの整数倍です。短縮率は0.8前後の事がおおいです。
50Mhz帯の場合は中心周波数の51Mhzを用いて計算して4.7mとなります。140Mhz帯の場合は145MHzを用いて計算して0.82m、433Mhz帯の場合は435Mhzを用いて計算して0.27mの整数倍です。50/140/433のマルチバンドの場合は5mの倍数のケーブルを用いれば、どの周波数でもSWRはほぼ妥当な値になります。
7Mhz帯の場合は17mの倍数になりますが、50Mhz帯の4.7mの倍数とほぼ一致するのは51mと極端にながくなってしまいます。7Mhzと50Mhzのマルチバンドの場合には、ケーブルの長さを整数倍にするのではなく、アンテナチューナなどを挿入する必要が出てきます。


3.2.アンテナのSWR
市販のグランドプレーンアンテナなどの場合には、無調整で上げてもほぼ適当なSWRになるように設定したうえで発売されています。ただし50Mhz帯でFMを使うのであれば、中央の51Mhzに合わせて調整するよりも、51.5Mhzに合わせて調整したほうが良く交信できることになります。この場合SWR計を繋いで、アンテナのエレメント長を調整して目的周波数でSWRが最低になるように合わせます。



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